お預かり時のお写真
進捗状況
桐箪笥を修理するために金具を外していきます。
金具が外し終わったので、箪笥を綺麗に洗います。
多少の押された傷などは、この洗いで水分を含んで膨らみます。
洗い終わったらよく乾かします。
台輪の虫食いなどを直していきます。
このように虫食い部分を取り除き埋木にて修理します。
矢印の部分がもろく、割れてしまっていたりしたので、桐材で作りました。
箪笥の割れなどを修理していきます。
割れを直す前に、虫に中まで食われてしまった部材を取りはずし、新しい材で作ることにしました。
表面上ではわかりずらかったのですが、中はスカスカになっていました。
箪笥の底部分も割れていたので、埋木にて修理しました。
虫食いの部分や割れた部分を埋木して、虫食いでスカスカになってしまった部分は新しい桐材と取り替えました。
引き出し底部分の割れなどを修理していきます。
割れを直す前に、ゆるんでしまっていた部分にボンドを入れて木釘で締め直しました。
ボンドが乾いたら木釘を切ります。
引き出しの割れは、このように埋木で綺麗に直ります。
箪笥の天板部分に真っすぐな定規を当てると、隙間になってます。
これだけ天板が下がってしまっています。
多少ですと削って平らにするのですが、写真で見る以上に大きく下に垂れ下がってしまっているので天板を交換することにしました。
天板が真っすぐになりました。
引き出しを少し削ってみたのですが、虫食いの穴がチラホラあり。
この虫食いは中まで食われてしまっているので、表面を剥がしてみました。
剥がしてみるとこのようになっていましたので、食われている部分を取り除きます。
虫食いでスカスカになってしまった部分を取り除き、新しい桐材で足りない部分を足しました。
引き出しも1つだけではなく複数このような感じでしたので、酷い部分は交換して、引き出し何枚かは表面を貼り直すことにしました。
TVボードとチェスト、横並びに使用するので台輪を一つ製作しました。
TVボードの下開きの金具を仮付けして具合を確認。
開くと90°になるように調整。
DVDプレーヤーを開くと前板が厚いので当たってしまう可能性がありましたので、工夫することにしました。
前板と同じぐらいの厚みの桐材に仕切り板を差し込みます。
このような形になります。
これで前扉を開けてもフラットになりますので、DVDのトレイをオープンにしても邪魔にならないです。
金具の仮付けが終わりました。
取り外した背板を新品の桐材で取り付けていきます。
元の背板をなるべく使いたかったのですが、割れが多く、その割れの多くが虫食いが原因でしたので交換することに致しました。
木釘で止めて、頭を切り落とします。
TVボードとチェストの天板に物を乗せてもタワミが出ないように20mmの桐材を取り付けていきます。
取付が終わりました。
仕切り板も入れてあるので、これで天板にタワミが出ることはありません。
チェストの方も20mmの天板を取り付けました。
時代仕上げにするために、箪笥の表面を焼いていきます。
箪笥の表面が焼き終わった所です。
焼いた表面のススをブラシで落として木目が際立ちました。
表面のススが落とし終わりました。
砥の粉と糊と水と墨汁を配合したものを塗っていきます。
砥の粉を塗って乾いた所です。
このままでは、木目も何も見えませんので、木目を出していきます。
木目の凸凹の凸の部分に沿って木目を出していきます。
木目が出たら蝋引きすることで艶が出て木目がさらに強調されます。
金具を取り付けていきます。
完成写真
TVボード
前開きを開ける時は、写真のように持ち親指を押すと開きます。
配線穴は正面から見て右側の下部に3cmの穴をあけました。
後から見るとこんな感じになります。
チェスト
引き出しの中の割れは、このように綺麗に直しました。
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