お預かり時のお写真



修理風景
古い和紙の剥がし

木箱に貼ってある和紙は、でんぷん糊を使用している場合が多く、霧吹きで水を吹きかけると簡単に剥がれる場合が多いです。

和紙が湿ってくると簡単に剥がれてきました。

簡単に剥がれるといっても糊がよく効いている部分もあったので、霧吹きを吹きかけてはカッターなどで剥がしていきました。

和紙が大体剥がれました。
洗い

和紙を剥がした糊が残っているのと、ほこりなどが隅にたまっていたので綺麗に洗います。

綺麗になりました。
修理

箱の蓋部分が割れてしまっていたので直していきます。

糊も弱くなって簡単に取り外せたので、取り外して修理していきます。

割れの原因は虫に食われて弱くなったことだと思います。

虫に食われてしまった部分をまっすぐに切り落として接着していきます。


割れて虫に食われた部分をカットして足りなくなった部分は、黒柿で足しました。
真ん中付近の割れだったのですが、真ん中に足すと木目の違いが目立つので端に足しました。

底板の割れを直していきます。

どう直そうか迷いましたが、やはりあらゆるところの糊が切れてしまっているので、一度分解して改めて取り付けることにしました。

底のパーツがすべて取り外せました。

底の割れも同じように、割れた部分をまっすぐにカットして足りない部分を黒柿で足しました。

接合部分の糊も切れてしまっていたので、新たに糊を入れて締め直します。

接合部を外せるだけ外して、隙間に糊を入れてハタガネで圧着させます。

緩んでしまっている部分をすべて締め直します。

箱の内側は、ほこりや汚れで目立ちませんでしたが、結構虫に食われていました。
表面が凸凹ですと和紙のくっつきが悪くなりますので、パテで平らにしていきます。



パテが乾いたら平らにしていきます。

パテの盛り上がりを削って虫食いの部分だけにパテが入りました。

これで和紙のくっつきも良くなると思います。

取り外した蓋と底を取り付けていきます。

糊をしっかりとつけて圧着させます。

糊が乾いたら「卯木(うつぎ)」を打つ穴をあけていきます。
側板が薄く少しでも曲がると外か内に錐が飛び出してしまうので、ボール盤で垂直に穴をあけます。

下穴をあけた場所に卯木に糊をつけて打ち付けます。

これが卯木です。


蓋をただ糊付けしただけより格段に緩みずらくなります。

箱の底部分も卯木を打ちます。

卯木を切り落として表面を磨いて修理が終わりました。

箱の外側の目立つ虫食い穴はパテに色を混ぜて色調整して埋めて補修しました。
オイルで磨き作業

天然由来のオイルを塗って磨いていきます。
塗装方法としては、漆塗り、カシュー、ウレタン塗装、オイルなど様々です。
漆塗りは清水桐工房ではおこなっておりませんので、オイル塗装が費用的がおさえられるし、仕上がりの木の質感もテカテカしない渋い仕上げになると思いオイル仕上げにしました。

オイルをある程度染み込ませ、オイルが乾く前に耐水ペーパーで磨いていきます。
オイル仕上げは塗料自体の費用は抑えられますが、その分何度も磨くので手間はかかります。

粒子は400番で磨いて→乾燥1日→オイルを塗って、耐水ペーパー600番、のように繰り返していきます。

磨き終わったら余分なオイルをふき取ります。
耐水ペーパーで磨くことで表面の硬度があがり手触りの良いツルツルになります。
箱の内側に和紙を貼る

和紙を貼っていきます。
箱の内側は1枚で貼ることは難しいので分けて貼っていきます。

和紙の裏にでんぷん糊(ヤマト糊)を水で溶いたものを刷毛でまんべんなく塗ります。

シワにならないようにある程度伸ばして刷毛で空気を抜いていきます。

綺麗に貼ることができました。
紐を通す穴

箱の側面の底付近に紐を通すための穴が開いているので、おそらく最初は紐があったと思います。
幅が約13mm(四分)で、高さは2mm程度の穴でしたので、幅12mmで厚み1mmの真田紐がぴったりと通ります。

裏返してみるとこのようになっています。
この「真田紐」はお付けしました。
完成写真





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